ファイヤースポウト・ミニと英国爺ちゃん
ファイヤースポウト・ミニ(Fire-Spout Mini)です。イギリス製で厚いステンレス板でできています。これは3サイズあるうちの一番小さいタイプです。古いタイプのストーブで決して完成度が高いとは言えませんが、試行錯誤していた時代の独特の魅力があります。
マジックフレームと並べると兄弟のよう。同時代のストーブで、蝶番式の畳み方も似ています。でも、ファイヤースポウトは火床が無いシンプルな構造です。
後ろはこうなっています。鍋などを置いて上部がふさがると、空気が前面下部から背面上部への「S」字に流れます。前面下部から息を吹き込むと勢い良く燃えてくれるのですが、下奥が燃え残りやすいのが欠点です。
火床が無いので、地面への影響が大きく、地面からの影響も大きくなります。地面が湿っていると燃えが悪くなるので、そういうときは短い薪で火床を作るとイイですよ。
このメーカーの動画に登場する爺ちゃんはストーブの開発者だと思うのですが、正座で焚き火をする姿が良い味を出していました。この爺ちゃんと焚き火観を共有していると思うと、日本とイギリスが焚き火の小さい炎で繋がっている気持ちになります。このストーブの魅力は爺ちゃん抜きには語れませんね。